私の所属している東京税理士会豊島支部(池袋にあります。)では毎週水曜日の午後1時から午後4時まで相続税の無料相談を行っています。
実は今年の4月より月に1度その相談員を担当しています。
今はコロナウイルスの影響により電話で納税者の方の相談を受けているのですが、内容としては
相続税はかかるのか?
申告は必要なのか?
という質問が多いです。
さて、これらの質問についての回答は答えられる場合と答えられない場合があります。
それは、相続税は亡くなった方の遺産の総額に基づき計算するので
大まかな遺産の総額を教えていただければ税金の有無、申告の必要性について回答できます。
裏を返せば遺産の総額が分からなければ税理士といえどもこれらの質問に回答ができません。
(実際に遺産総額が分からずに回答できなかった方がいました。)
この経験を踏まえて今回は、納税者の方が相続税はかかるのか?申告は必要なのか?という質問をするために準備すべきことについて書いてみます。
[1] 預金の総額について
亡くなられてかたの預金の総額を大まかでもよいので把握しましょう。
また、タンス預金があればそれも把握しておきましょう。
[2] 土地・家の評価額について
亡くなられた方が土地・家を所有している場合にはそのおおまかな評価額を把握しましょう。
具体的には、固定資産税・都市計画税納税通知書(毎年4~5月に市役所から送られてくる書類です。)の課税明細書に、土地と家屋の評価額が記載されていますので、そこから把握しましょう。
[3] 有価証券について
亡くなられた方が有価証券を所有していた場合には、証券会社に連絡をして死亡日現在の残高証明書を発行してもらい把握しましょう。
遺品に配当金の支払通知書や証券会社からの特定口座年金取引報告書があれば、死亡日に有価証券を所有していた可能性が高いです。
[4] 亡くなられた方の借金・葬式費用について
相続税は土地などの財産から、借金などの債務やお葬式にかかった費用を差し引いて税金の計算を行います。
もし借金などの債務があればその金額を把握しておきましょう。
また、大まかでよいのでお葬式の費用を集計しておきましょう。
[5] 相続人の人数ついて
相続税は税金を計算する際に基礎控除を差し引いて税の計算をします。
基礎控除の金額は相続人の数により変化し、税の計算に多大な影響を与えますので相続人の人数を調べておきましょう。
具体的には亡くなられた方の配偶者がいれば相続人となります。
また、亡くなられた方の子供がいれば子供、子供がいなければ亡くなられた方の両親、両親もすでに亡くなられていていなければ、兄弟姉妹が相続人となります。
これらをあらかじめ調べてご相談をしていただければ、スムーズに回答ができます。
ぜひともご準備頂き、東京税理士会豊島支部の相続税の無料相談をご利用頂ければと思います。(令和2年6月10日現在、事前予約制になりますのでご注意ください。)
詳細は豊島支部のホームページに記載されていますので下記のURLよりご確認ください。