主に理論について読んだ感想を書きます。
出題のポイントのリンクは次の通りです。
[1] 理論
問1について
問⑴については読み取りが非常に難しかったため、各専門学校において解答に相違がありました。
公表された出題のポイントにおいても肝所は分からずじまいです。(問題文にはない文章が追加されているような気もします。)
なお、国税庁ホームページのタックスアンサーにおいては、遺産分割が行われていない場合の各種特例の適用手続は
➀申告期限後3年以内の分割見込書
②更正の請求
③遺産が未分割であることについてやむを得ない事由がある旨の承認申請書
としています。
タックスアンサーのリンクは次の通り。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4208_qa.htm
また、驚いたのは問⑶の特別寄与者に係る税額の計算についてです。
私は「Dの相続税の~税額の計算~について説明しなさい」とあるため
問題文上Dは被相続人甲の子Aの配偶者で、一親等の姻族としての身分を持つ特別寄与者に該当するため、甲の配偶者及び一親等の血族のいずれにも該当しない。
→税額の計算において2割加算の適用がある。
と解答を予想をしたのですが、試験委員は別のことを考えていたようです。
問⑶の該当箇所に対応するであろう出題のポイントを読むと
「~特別寄与者は相続人ではないことから、相続税の基礎控除額、相続税の総額、税額の計算において、相続人と異なる取扱いがあることを正しく理解しているかがポイントとなる。」
とあります。
相続人ではない・・・
相続税の基礎控除額、相続税の総額、税額の計算・・・
相続人と異なる取扱いがあることを正しく理解・・・
出題のポイントの文章から試験委員は相続人、法定相続人、法定相続人の数が関連する規定を解答としているような気がします。
具体的には、
優先順位➀ 法定相続人の数、基礎控除、相続税の総額
優先順位② 未成年者控除、障害者控除、相次相続控除
でしょうか?
試験委員は特別寄与者への特別寄与料の支払いが相続税の申告後に確定したとしても、特別寄与者は相続人としての身分はないため、当初の申告とその後の申告で相続人、法定相続人、法定相続人の数に変化は生じないことを問いたかったような気がします。
また、2割加算については解答として想定していない文章と感じました。
予想外です。
問2について
予想通りの解答でした。
また、債務免除について解答できたという受講生さんが多い印象です。
[2] 計算について
年々ポイントとなる箇所が増えてますよね。(去年は13項目、一昨年は11項目)
ある程度合否の予想がつき(ポイントとして公表されたもののうち7~8割を正解できたか否かを確認)今後の勉強をどうするかの道筋をつけやすいので良い傾向ですね。
やはり事例問題では試験委員の考えていることが読みにくいですね。
問1⑶は本当に驚きました。
理論の合格点が全く読めないです。
受験生のためにもっと分かりやすい出題のポイントを公表しても良いのではないかと思います。